松葉ガニ、越前ガニ、間人ガニ、加納ガニ…


冬になると旅行代理店に並んでいるパンフレットは、北陸や山陰方面のカニツアー関連の旅行企画モノが多いですね。
パンフレットの表紙には、旨そうなカニ鍋や焼きガニの写真が載っています。
雪国で温泉に入った後、掘り炬燵でカニ鍋つつきながら、熱燗の旨いのをキューっと…想像するだけでヨダレが垂れてきます。
さて山陰地方で有名な「松葉ガニ」、北陸地方で有名な「越前ガニ」、地域によって色んな名前のカニがありますが、いずれもそれらはズワイガニなのです。
ズワイガニは北海道から島根にかけての日本海側、北太平洋、オホーツク海など冷たい環境、50~1,000メートルの海域に生息しています。
生まれてから親ガニになるまで10年もの時間を要します。
ズワイガニは日本海側で沖合底引き網が主体で漁獲されていますが、他にカニ籠漁、刺し網、板引き網漁でも漁獲されています。
北海道のタラバガニと同様、ズワイガニの資源管理は厳しく行われています。
漁期は10~11月に始まり、メスは卵を持っているため1月まで、オスは3月までになっています。
そのほか自治体によって、漁獲量の設定、初産のメスの捕獲禁止、脱皮直後の殻が柔らかいミズガニの捕獲禁止、省令よりも厳しい基準の導入がされています。
漁期以外でカレイなどの底引き網で混獲されることがありますが、その場合は再び海へ戻すようにしています。
ズワイガニはオスとメスとで大きさが異なります。
オスの殻長が9~15cmに対して、メスは7~9cmの大きさのため、水揚げはオスとメスと別物として扱われています。
オスのほうが身は大きいので高い値段で取引されています。
一方メスはセイコガニ、香箱、コッペなどと呼ばれて卵巣のトロっとした内子、受精卵のプチプチした外子が楽しめます。
そして各々産地場所によってズワイガニはブランド化されています。
例えば山陰地方で獲れるズワイガニは「松葉ガニ」というブランド名で流通・展開がされています。
松葉ガニと呼ばれるのは産地が定まっており、鳥取県や島根県の日本海側で漁獲されたものに限ります。
この地域の海は海水に含まれるプランクトンや海底の地形がズワイガニにとって最適な育成環境であり、生育のいい山陰ならではのズワイガニが獲れるとされています。
今年もズワイガニを楽しめる季節は残り少なくなりました。
今度の週末はカニ鍋なんていいですねぇ…美味しい日本酒を買いに行かなきゃな(笑)
画像出典元:http://www.tebiki.jp/food/foodstuff/4088/

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