さかなと地球環境 謎の多いウナギの産卵地を環境DNA鑑定で解明 ウナギは謎の多い魚と言われてきました。川や沼で誰でも簡単に獲れる魚で、貴重なタンパク源として昔から親しまれてきた魚です。 近年、日本では天然のウナギが少なくなってきました。養殖しようにもどこで産卵しているのかもわかりません。ウナギの稚魚は少量だが獲れることが分かっています。 ウナギの稚魚は「シラス」と呼ばれ、鹿児島や四... サカマ
さかなの知識 海外に学ぶ日本の漁業の在り方~魚を守る漁業への転換~ 近年、日本では魚が獲れなくなった。大変だ。如何すればいいのだろう。よその漁業国はどうなっているのか。こんなことで騒いでいるのは日本だけのようです。 今年(2015年)10月2日、帝国ホテルにおいて地球環境フォーラム「漁業国日本の凋落と魚の危機、海をどう守る?」という分科会が開催されました。 この分科会から分かったことは... サカマ
さかなと地球環境 秋の味覚・秋刀魚に不漁の危機 今年の秋刀魚は小ぶりなものが店頭に並んでいます。銀色の魚体を光らせてアピールしてきますが、例年に比べるといまひとつ迫力がないように見えます。 秋刀魚は日本のものと思っていましたが、いまや中国や台湾でも人気があるようです。広大な海洋ですが、資源には限界があります。 日本の漁業は資源を大切に保護・管理しながら漁獲を進めてき... サカマ
さかなと地球環境 高級魚になったり大衆魚になったりとワタシは忙しい・マイワシ物語 ワタクシはイワシの梅肉揚げが大変好物です。 イワシ料理は煮ても、焼いても様々なバリエーションが楽しめます。 さて、日本の大衆魚でお馴染みだったマイワシは、この二十年以上にわたって獲れないと報じられています。 漁獲量で見ると1988年(昭和60年)の448万トンをピークに減少の一途を辿っています。 2001年には年の水揚... サカマ
さかなと地球環境 日本海沿岸の人々と風土文化を共に生きている魚・ハタハタ (その2) ハタハタの漁期は秋田では産卵期の11月から12月、秋田に次いでハタハタの消費が多い鳥取では9月から5月となっています。 同じ魚種でも何故漁期が異なるのか?それには明確な理由があるのです。 秋田では定置網や刺し網で産卵のため浅瀬に上がってきたハタハタを漁獲します。 卵を持った魚が沢山獲れるのが特徴です。 一方、鳥取は日本... サカマ
さかなと地球環境 日本海沿岸の人々と風土文化を共に生きている魚・ハタハタ (その1) 秋田名物の魚といえば「ハタハタ」ですね。 ハタハタとは雷の轟く音「ゴロゴロ」に由来しています。 豊漁のときは雷が轟き、荒れた海に因み、カミナリウオという呼び名があります。 秋田ではハタハタが県魚に指定されており、日常の食事や正月になれ寿司を食べるなど生活風習や郷土料理には欠かせない存在です 主に北西太平洋、日本海沿岸、... サカマ
さかなと地球環境 羽田沖は魚の楽園・東京湾漁業事情 私はひと月に数回、大阪に出掛けています。 某航空会社のマイレージサービスにすっかり囲われているので、東京・大阪間の移動は飛行機を使っています。 北風が吹く日の大阪便はスポットアウト後、2010年に新設された東京湾沖合のD滑走路へタキシングします。 飛行機がD滑走路に進入して離陸準備をしているとき、機窓からは沖合や多摩川... サカマ
さかなと地球環境 多摩川のシジミ乱獲の危機 みそ汁の具として代表的な「シジミ」の話です。 日本人は味噌汁が大好きです。朝の台所から味噌汁のうまそうなにおいが漂ってくると、目覚めもよくなりそうですね。 潮干狩りでたくさんの蜆を獲って家に持ち帰り、蜆の味噌汁を作ってもらった人も多いのではないでしょうか。 1960年から70年代にかけて日本は高度経済成長の時代でした。... サカマ
さかなと地球環境 魚を作り育てる漁業~栽培漁業~ 魚の養殖は昔から耳にしていましたが、栽培漁業という言葉は耳新しく響きました。 栽培漁業というのは人為的な施設で魚を育成し、保護して後に自然に戻して漁業を促進させるシステムをいうのだそうです。 栽培漁業で稚魚を育てることを種苗生産といい、育てた稚魚を海に放つことを種苗放流といいます。栽培漁業はこのシステムで資源管理を目的... サカマ
さかなと地球環境 マグロの資源保護を第一に…マグロあれこれ(その3) 1980年代以降、我が国のマグロ漁を取り巻く厳しい環境について前項で綴りました。 近年では、クロマグロ、ミナミマグロ、タイセイヨウクロマグロに対してワシントン条約を発効して完全に禁漁化という声が欧米方面から挙がっているほどです。 マグロが食べられなくなる日が来るとセンセーショナルな報道がある位、日本人のマグロに対する関... サカマ