昭和中期以降、水産業が低迷している状況について平塚漁協も同じ悩みを抱えていました。 戦後以降、日本人の食生活は西洋化、または人々の食の価値観の多様化により、魚介類消費量は減少の一途を辿り、現在もその状況は変わりません。 そして平成21年、遂に長年優位に保っていた魚介類消費量が肉類消費量に抜かれてしまい、この傾向は今後も...
魚と地方活性化
魚と地方活性化の記事一覧
前回は第6次産業についてのお話で終わってしまいました。 今回は第6次産業を積極的に取り組んでいる平塚漁協について綴ってゆきたいと思います。 首都圏から60キロ南に位置する、神奈川県平塚市。 江戸時代は東海道53次の7番目宿場町として制定されていたので、古くから商業、農業が発展しています。 神奈川県のちょうど真ん中にある...
6次産業とは、農業や水産業など第一次産業が食品加工・流通販売など幅広く業務展開している経営形態のことをいい、地域産業を活用した農林水産業などによる新事業の創出を促進するため農林水産業者及びその組織する団体が主体的に行う事業のことをいいます。 農業経済学者の今村奈良臣氏が提唱した造語で、このような多角化された経営を6次産...
今回は前回の続き、魚介類を放流・移植する上で気をつけなければならないことをお話ししてゆきたいと思います。 魚介類の移植事業にあたって、元々生息している種の生息を脅かしてはならないことを、ブラックバスを例にして前回綴りました。 ブラックバス以外にも朝鮮半島から移植した“ライギョ”ことカムルチーや、台湾から来たタイワンドジ...
さて前回からの続きです。 魚は暗い場所に集まる傾向があることを綴りました。 そのため築磯となるコンクリートブロックにしても白いままではなく、黒みがかった石を使うと一層効果的とされています。 海底が泥であると長い時間のあとに築磯が埋もれてしまうので、築磯を設置する場所は底が砂や小石で覆われているところを選びます。 また築...
漁業を取り巻く環境は水産資源量の減少、魚価の低迷、燃油費高騰など厳しい状況が続いています。 コスト構造改善に向けて改善をするも漁船新船製造など莫大な設備投資の捻出が厳しく、漁船の老朽化が進んでいます。 そして担い手が不足しているので漁業の将来が危ぶまれており、とりわけ沿岸漁村地域では漁業不振から地域経済の落ち込み、過疎...
さて下甑・長浜集落が取り組んだ“エビ”を使った振興活動、もう少しおはなししてゆきたいと思います。 思わぬ形で知名度が上がった「エビふりかけ」ですが、「エビつけ揚げ」は地道にイベントや㏚活動を経て評価を経てゆきました。 エビつけ揚げの製造は島外の漁協やつけ揚げ加工会社で研修して、製造工程、適した温度、味付け、歯触り、そし...
さて下甑島・長浜集落の産地品を作るおはなしの続きです。 地産品をつくるにあたり、目についたものが小さなエビでした。 エビ底曳き漁で水揚げして選別したときにタカエビ以外のヒメアマエビ、タカエビの極小サイズは値が付かず殆んど廃棄をしていましたが、これを加工することに決めました。 地産品製造にあたり集落の人々で話し合った結果...
鹿児島県・薩摩半島から西に38キロ、東シナ海に小さな列島が浮かんでいます。 人口5,500人が暮らすこの島々を“甑島列島”といい、“上甑”“中甑”“下甑”からなる3つの有人島と、多数の小さな無人島で構成されています。 これらの島々は非常に風光明媚で、九州本土から離れていることから九州の歴史と民俗の宝庫の島と呼ばれていま...
前回は首都圏近隣で販売している地魚ハンバーガーについてご紹介しましたが、今回は全国に存在している地魚ハンバーガーをご案内いたしましょう。 ■静岡■ 沼津港の新名所「港八十三番地」にあるご当地ハンバーガーショップです。 駿河湾で獲れたての魚を贅沢に使用したハンバーガーが有名です。 深海魚ノギスを使った“深海魚バーガー”を...