スルメイカ


ご存知でしたか?「烏賊」の語源を。カラスの賊と書きますね。中国の言い伝えからこの漢字が使われることになりましたが、その理由は、イカは死んだマネをして水面に浮いているところへ、カラスが餌として捕食しようと近づくと、イカは突然腕を伸ばしてカラスに巻きつきます。哀れカラスは海中へと引き込まれ、烏賊に捕食されてしまうのです。このようにカラスにとって恐ろしい「賊」という意味から、「烏賊」と漢字表記されるようになったということです。

イカにはいろんな種類がありますが、品種によって旬の時期や、産地が違ってきます。
代表的な烏賊をあげてみましょう。
・ホタルイカ・・・富山湾で漁獲される品種で、3~5月に旬を迎えます。
・アオリイカ・・・5~10月に旬を迎える高級魚です。
・スルメイカ・・・夏イカの代表で、日本では最も多く食べられる品種です。
・コウイカ・スミイカ・・・旬は9~2月にかけて。夏場の新イカはコウイカの子供で、超高級魚として料亭などでお目にかかれます。
・ヤリイカ・ケンサキイカ・・・10~12が旬になります。

ここでは夏の魚として、スルメイカを取り上げたいと思います。

スルメイカは日本の烏賊の中では最も漁獲量の多い烏賊です。その名の示す通り、「するめ」に加工されることがメインであったのですが、函館の「イカそうめん」で生食のおいしさを知られることになりました。

スルメイカは甲がなく、細長い筒状になっているところから、「ツツイカ類」に分類されています。日本の近海で最も多く漁獲されるのがこのスルメイカです。

旬は夏から秋にかけて、夜間の集魚灯の明かりでおびき寄せたり、疑似餌を使って釣り上げたり、追い込み漁や定置網漁によっても漁獲されます。漁火などは烏賊の習性を利用した漁法として知られていますね。

日本人は烏賊が大好きな人種です。イカは美味しさだけではないのです。烏賊は健康に大変いいのです。烏賊にはタウリンという栄養素がいっぱい詰まっています。アミノ酸の1種であるタウリンは、次のような効果があります。
・疲労回復の効果
・高血圧を防ぐ効果
・血圧を下げる効果
・悪玉コレステロールを減らして、血液をサラサラにする効果
・むくみ改善の効果
・視力回復の効果
・肝臓の細胞保護の効果

イカのタウリンは遊離アミノ酸と呼ばれるもので、体内を循環する性質があり、アミノ酸が不足しているところを補います。高たんぱくで低カロリーなイカには、皮にも豊富なコラーゲンがあり、生活習慣病のリスクを軽減し、美容食としても効果があります。

近年の食生活を考えるに、西洋型の畜肉の資質摂取が多くなっているため、飽和脂肪酸が多く含まれています。そのため動脈硬化症や、脳卒中など、循環器系の疾患が発生しやすい食生活になっています。

従来からの日本食の特徴は、魚介類の摂取が多いため、魚介類のEPA・DHAなどの不飽和脂肪酸が多く含まれた食事になるため、動脈硬化症や、脳卒中などの予防につながるのです。烏賊にはこの不飽和脂肪酸が多く含まれており、日本型の健康な食生活に欠かせない食材といえるでしょう。

烏賊を季語とした俳句を探しましたが、見当たりません。なぜ俳句では詠まれないのでしょう。今後いい句が出てくることを期待したいものです。

 

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