水深が10メートル増すごとに水圧は1気圧ずつ高くなってきます。 海洋には表層付近を泳ぐ魚、水中で生活する魚、そして深海で生活する魚と様々です。 なかにはクジラやサメのように表層から深海を縦横無尽に泳ぐ魚もあります。 海中で生活している以上、どんな深度であっても彼らはいつも常に水圧を受けています。 世界一深い海溝はマリア...
サカマ
旬の魚、魚の調理方法から、漁港、産地のレポート、記事など、魚に関わる様々な情報を発信していきます。
サカマの記事一覧
以前、勤めていた栽培漁業機関で“潜水”の仕事がありました。 高さ3メートル、直径6メートルほどの円形、コンクリート製水槽が10面ある棟があり、ここでは卵から孵って餌を自分で食べ始めるようになった仔魚の初期飼育を行います。 施設沖合にある取水口から取り込まれた海水を砂利やアンスラサイトでろ過をして、種苗生産水槽にポンプで...
さて前回からの続き、魚の冷凍“急速冷凍法”についてお話ししましょう。 魚を凍らせる過程で身に氷の結晶ができますが、この氷の結晶が曲者で身の繊維組織が破壊されてしまいます。 破壊されてしまうと、魚を解凍したとき肉に含まれている“旨み”などが含まれた液、つまりドリップが流れ出してしまうため味わいが悪くなり、そして何よりも身...
最近、近所に24時間営業の大型業務スーパーが開店しました。 肉や野菜、魚など生鮮品やら加工食品、ありとあらゆるものが豊富な品ぞろえでしかも安価、 スーパーやコンビニでは見ることのないドデカイ業務用品に心が躍ってしまいます。 すっかり最近では毎日買い物に繰り出しており、色んな食材をワクワクしながら見て回るもんだから店内に...
今年の夏、ウナギは本当に食べられなくなる“危険性”が起こりうるかもしれません。 日本の太平洋沿岸部では12月以降から春にかけて、南方で産まれたニホンウナギの稚魚が黒潮によって流されてくるため“シラスウナギ漁”が始まります。 捕獲されたシラスウナギは養鰻池に放され、年間で最もウナギの需要が多い7月の「土用の丑の日」に間に...
さてさて前回、アンコウはとても“食いしん坊”というおはなしで終わりました。 私も非常に食いしん坊ですよ…この正月で5キロ近くも太ってしまいました。 折角、ダイエット順調にいっていたのになぁ…。 数十年前も昔のことですが、北大西洋に住む大きなアンコウ(恐らく体長1.5メートル級のアメリカンアングラーと思われる)は東海岸ニ...
冬の味覚の代表格であるアンコウ、「霜月あんこう絵に描いても舐めろ」「魚偏に安いと書くは春のこと」と古い時代に詠まれており、またその通りに11月から2月の冬場が旬です。 水温が低くなるにつれてアンコウの身が締まり、春先の産卵に向けて肝臓が肥大化するためで味が一層良くなります。 旨いあん肝って、とろけるような濃厚な味わいと...
冬に食べたい美味しい食事の一つに“アンコウ鍋”は外せませんね。 「西日本のフグ料理、東日本のアンコウ料理」といわれており、東日本では古くからメジャーな冬の鍋料理の座に君臨しています。 アンコウを食されるようになったのは元禄時代からのことであり、1697年(平禄10年)人見必大によって刊行された「本朝食鑑」ではアンコウを...
前回は徳川時代ではシラウオは非常に高貴な魚として扱われており、徳川時代の間ずっと毎年将軍に献上されていたことを綴りました。 なお、軍に献上するシラウオを獲る舟には御用幟(ごようのぼり)を立てて、漁師たちは背中に“佃”と染め抜いた赤い半襦袢を着て、藁の帯を締めた勇ましい出で立ちであったといい、佃島や隅田川のシラウオ漁は錦...
まだまだ今が極寒の真冬と思っていても、セリやウドなど春の七草が八百屋の店頭に並び一足早い春の訪れを感じます。 そして早春の気配を告げる魚として“シラウオ”がありますが、これによく似た魚で2,3月が旬の“ワカサギ”もあります。 今回はシラウオとワカサギについてお話をしてゆきたいと思います。 夏目漱石の句に「ふるい寄せて白...