さて前回は金魚が自分自身で最適な水温を調整する行動をすることを綴りました。 魚類は生活するうえで最適な水温の範囲内の水域を選び、かつ体温は水温とほぼ同じです。 しかしこれには当てはまらない魚種の魚たちもいるのです。 「第3話」で触れましたが、マグロやカジキ、サメなど一部の魚の体温は水温よりも数℃から10℃も高いのです。...
サカマ
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さて前回では“魚は自分の生活に適した水温の水域に移ることで体温を調整する”ことを綴りました。 以前、魚が自分自身で水温を任意に変えられる手段を与えたら、自分で水温を変えて体温の調整をするのかという実験がされています。 金魚を25℃の水温で飼育してこの水温に慣らしたのち、今度は別の水槽に移しますがこの水槽は水を熱すること...
前回では各々魚には適した水温帯があり、そのなかで絶えず体温が水温と連動していることをおはなししました。 そんな魚の一方で、マグロやカジキなど運動性が非常に優れた魚は魚類では特殊な“奇網”と呼ばれる血管構造を有しています。 まず奇網を用いてエラに気体を送り込み、浮力の調整を行います。 そしてエラの“ガス腺”から静脈血中に...
さて魚類は周囲の水温によって体温が左右される“変温動物”ということは広く知られていますが、そのメカニズムについ掘り下げてゆきたいと思います。 昔、こんな実験がされました。 金魚の体を綿布やアルミ箔で包んで、できるだけ体温の変化を小さくさせます。 そして口からエラまで管を通して、周囲の水温と異なる温度の水を流せるようにし...
今年も早いもので、あと一月ちょっとで一年が終わりますね。 11月も中旬になると、冬の足音があちこちから聞こえてきます。 木枯らしが吹く寒い夜、小さな赤ちょうちんが灯っている店に掛け込んで、おでんをつまみに熱燗をキューッ…ああ、いいですなぁ。 個人的におでんは大根と玉子と昆布は外せません…ド定番ですが(笑) そんな寒い時...
12回に渡ってお送りしてきた平塚漁協の第6次産業への取り組み、最終回です。 平塚漁協と株式会社ロコロジがタッグを組んで進めてきた事業、「平塚食堂」は2014年4月にオープンしました。 マスコミにも取り上げられており、オープン直後は非常に多くの人々が訪れ、予想外の来客数で食材が不足してしまい、夜の営業ができないハプニング...
平塚食堂の開店に当たり、食堂の設置場所の選定とともに重要なことは“人材の選定”でした。 平塚漁港にある食堂は自分たちで全て料理をしなければなりません。 通常、飲食店では材料は食品メーカーから仕入れすることがほとんどで、その食材はある程度加工、調理されているので、軽く揚げる、または焼けば完成するものもあれば、ほとんど出来...
さて前回からの続きです。 「地元の魚をもっと様々な人々に知ってもらいたい」とそれぞれ活動をしていた平塚漁協と株式会社ロコロジは、お互い一緒の方向性を知ることになります。 そして両者が話し合った結果、「平塚の魚を使った食堂」をつくることになりました。 最初の構想としてロコロジはレストランの形態ではなく、港の近く魚の加工場...
前回からの続きです。 湘南に“地元の魚”を使った飲食店を展開することを計画していた会社、ロコロジが平塚に決めた理由でしたね。 ロコロジ代表取締役常盤氏は食堂の設置候補を“平塚”と“藤沢”に絞っていました。 藤沢は全国的に有名な江ノ島、マリンスポーツやマリーンレジャーなど観光やレジャーで沢山の観光客が訪れ、古くから“湘南...
さて前回では平塚漁協が第6次産業に取り組む理由、野望についておはなししました。 そして漁港に食堂を作りたいこと、これが6次産業認定を受けたときの大きな目標だったのです。 平塚漁協ではこれまでやって来た活動の一連の目標として“地魚の消費拡大”を掲げてきました。 その集大成として地元の人たちが気楽に地魚を楽しめる“平塚の魚...