さてさて、サケのお話も気が付けば7話になってしまいました…。 こんがりと朱色に焼けたサケの身をアチアチと頬張りつつ、このサケは太平洋を回遊していたんだなぁとしみじみした夕食でした。 サケが川で生まれてから海に向かい、成長期から成熟期にかけて広い海原を回遊することは皆さんご存知のことと思います。 前回、なかなか解明できな...
サケの記事一覧
シロザケやカラフトマスなど、回遊性の特徴が強いサケ系魚類は成長期から成熟期の数年間は海洋に出ることは広く知られたことですが、回遊するコースは最近まで判明されていませんでした。 魚体の遺伝的性質を利用した標識方法により、海洋生活の間の回遊コースが解明されつつあります。 サケの生活史が判明されることにより、サケ科魚類の資源...
前回ではサケ科の魚は生まれた川に戻る「母川回帰」の習性があることを綴りました。 一部のサケ科の魚は生涯を産まれた河川で生活しますが、大部分の魚は河川に生まれたのち、海洋に繰り出して数年に渡り回遊行動を取ります。 何故、外敵が多い海洋に出るのか? サケ科の魚は“冷水性魚類”であり、生息している河川は水温が低く、そして貧栄...
サケ科の魚が持つ最大の特徴は「母川回帰」ではないでしょうか。 川で生まれて海に出て、広い海洋を数年間回遊して産卵のために生まれた川に戻って来る。 海で育った大きなサケが川を遡上する逞しさや、産卵をして死んでゆく儚さは神秘的であり、ドラマティックに感じてしまいます。 サケの生活史とは、川に始まり川で終わるものなのです。 ...
さて唐突ですが、あなたは「鮭」を“サケ”と読みますか? それとも“シャケ”と読みますか? 「鮭」を広辞苑で調べると“サケ”と記載されていますが、“シャケ”も読み方として正解です。(広辞苑にはシャケはサケの転語と言う注釈があります) マルハニチロが全国15歳以上の男女1,000人にアンケートを取ったところ、“サケ”と読む...
前回ではサケとマスに明確な違いがないことを綴りました。 さてサケ科の魚というのはいったい何種類あるのかというと、サケ属、タイヘイヨウサケ属、イワナ属、イトウ属、カワヒメ属、アカントリングア属、コレゴヌス属、サルモティヌス属、ステノズゥス属、ブラキミスタクス属、プロソビウム属の11属66種に分類されます。 そのなかで、日...
先日まで8回に渡りサンマについてあれこれ綴りました。 日常でお馴染みなサンマには、沢山のミステリアスなことがあることをお伝えしました。 きっと、今年のサンマは例年以上に美味しく感じることでしょう…!? さて、今度は「サケ」についてつらつらと綴ってゆきたいと思います。 秋も深まり空気が冷たくなってきた頃、鮮魚店の店頭には...
年々減少していたサケの漁獲に、明るい兆し。北海道大学や岩手大学では4年かけてサケの回帰率向上に取り組んできました。 サクラマスの稚魚にDHAやEPA、αリノレン酸を配合した餌を与え、母川への回帰率を調べ、回帰率向上の確率を高めることに成功しました。 両大学では3,4年後には実用化にこぎつけ、サケ・マスの漁獲量の安定化に...
サケとマスは明確な区分はないとされています。その違いを調べるにも、信ぴょう性のある学術資料がありません。 しかし鮭と鱒と呼ばれる魚は現にあるわけで、その種類だけでも調べてみたいと思います。 <鮭の種類> ・白鮭・・・一般的なシャケと呼ばれ、日本で最も多く獲れる鮭です。秋に出回るため秋鮭、秋味とも呼ばれています。 サケ科...