養殖業者の年末年始

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あけましておめでとうございます。

2019年も島浦島の現場から記事書いていきます。

今年は変化、変化、変化!

頭で考えたことを実行する、そしてトライアンドエラーの繰り返し、これをコツコツやっていきます。

ところで魚が一番売れる時期はいつだと思いますか?

間違いなく年末年始なんです。

今回は、養殖魚が一番動く年末年始の生産者のリアルをお伝えできればと思います。

前職のスーパーでは23日か24日のクリスマスイブから年末商戦が始まるという感覚でした。

クリスマスはオードブルやスモークサーモン、カルパッチョなど洋風なものと寿司などの生食がメインでした。

27,28日は塩数の子や田作り、明太子やカニ、エビなどお節料理になる下準備の必要な食材やある程度日持ちのするものを前もって買っていかれるのでそういうものが売れます。

30,31日は刺身や寿司の材料となる日持ちしない生食の材料が売れます。カンパチやタイなどはここで一番売れます。

消費者に近い小売の現場ではそういう動きになるので、生産の現場ではそれに間に合うように前倒しで出荷が行われます。

クリスマス商戦に合わせて20日頃から活魚車積みの出荷が多くなり、年末に間に合うように25日頃から出荷が多くなるような感じです。

これが地元の宮崎のスーパーへとなれば29日や30日に活魚車に積んだり、締め出荷をするということになります。

あとは30,31日のごく短期間に動く魚の量が半端ないのでスーパーで丸物をさばいて提供すると間に合わないということもあります。

なので、時間短縮にもなり日持ちのする真空パックのフィーレを組み合わせて販売しています。

活魚車積みの出荷と並行して、宅急便での全国発送や地元の方への直接販売を行なっている生産者もいます。

結城水産でも27日から宅急便での小売販売の作業を毎年やります。

カンパチだと、4kg(大)、3.5.kg(中)、3kg(小)にまず大まかに選別して小枠の網に入れておきます。

あと、特大カンパチとシマアジ、タイも別にしときます。

そして、注文に応じて一本ずつ締めるのですが、これが結構大変なんです。。

大と小は判別がつくけど、中と小となるとなかなか見た目で判別がつかない。

んで、仕方なく電子計りに載せるんですが魚なんで動きます。暴れて大変なんですよねー。

ここら辺ももっとやり方あるはずだよなぁ。

そもそも、お客さんが年に一回注文する魚のサイズ差をそこまで気にしてるのかも疑問ではあります。値段でいうと1500円くらいの差だから大と小の2つにしてもいいかもなぁ。まぁ、結局、たまたまあがった中をどっちに入れるかという問題になるんですが。

でも、これまではうちも損をしないでお客さんの要望にも応えたいということでそうやってきました。

魚を締めて、エラを切り血抜きして、氷水で1時間弱冷やします。

その後、陸の加工場に上がって、発泡スチロールに袋詰して氷をうってテープで梱包します。

この作業を朝、夕で各50本前後、バイトを3、4人雇って計7人で行います。

それと別に事務作業があります。

前もって宅急便の伝票書きとサイズごとに仕分けして伝票を貼る作業です。

学生の時から、沖の手伝いは行かなくても、箱詰めと伝票書き、真夜中に母親と伝票貼りによく行ってたので年末といえばその思い出しかありません。笑

注文してくれるお客さんはほとんどが島民やその知り合い、昔から注文してくれる常連さんの自宅用やお歳暮用です。

最近は、自分と繋がりがある方からの注文も増え嬉しいです。

数年前から、ふるさと納税やECサイトでも販売をしており、今年はクラウドファンディングのリターンとしても出したので、窓口が多すぎて集計するのが煩雑でその瞬間は自分のとりあえず試してみたい性格を呪いました。笑

色んな魚を扱っていますが、年末注文のほとんどがカンパチになります。

カンパチはもともと日持ちする魚なので31日着ではなく、繁忙期で宅急便が遅延することも考慮して30日着をすすめています。

28日に関東方面へ出荷し30日着、29日に関西以西へ出荷の30日着という感じです。

そして、30日はほぼ宅急便の全国発送は終わっているので島民向けの小売販売になります。

大晦日に刺身を食べるために1日経った魚が好きな人は30日に揚げて、食感のコリコリした当日の魚が好きな人には31日の朝に揚げます。

ちなみに自分は1日経った方がこれまで好きでしたが、最近は神経じめ、完全に血抜きして1週間〜10日の熟成も試してて、寿司にするとネットリした食感がシャリと馴染んですごく美味しいです。

27日〜30日の夜は魚さばけない人のために三枚おろしのフィーレにして、真空パックで包装する作業もしました。

魚を捌ける心強い同級生がいまして、2人で20本くらい今年はさばきました。

(写真はボラですが。。。)

魚さばいてると魚屋さん時代を思い出してきて、魚さばきモードにスイッチ入って、どれだけ効率的にキレイにおろせるかが面白くて、大変だけど楽しいです^ – ^

今年、1番驚いたのは島の人の要望が多かったことです。

これまでは近所の人に魚さばいてもらってたけどその人が体壊して頼めなくなった」とか、「今年は誰も帰省せず夫婦2人だけだから半身で十分」て声が多かったです。

常連のお客さんに案内しただけなのでほんとはもっと、島でも魚さばけない、さばいてくれるなら買いたいて人は多いと思います。

都会なら尚更でしょう。むしろ魚は外で食べるものになりつつあるそうですね。

まぁ、肉は完全に処理されてるから魚もそうなるのは当たり前の流れで、時代のニーズに合わせた加工をして商品化することで魚食を広げることはやりつつ、

YouTubeでも動画が人気ですが魚をさばいて食べるということにも興味を持ってもらい、単なる商品でなく生き物を食べてることや漁師や魚屋さんの仕事によって魚が食べられることにまで想像がいくといいなと思います。

自分たち生産者ももっと伝える努力をしなければいけないですね。

新年一発目の投稿長くなりました^^;

では、このへんで!

今年も拙い文章ではありますが、よろしくお願いいたします。

(写真は正月の島の風物詩、みかん投げの様子。母親の還暦祝いでしたが、厄年や船や家が建つ時にも行われます。日用品、お菓子、いろんなものが宙を舞います。笑)

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この記事の著者

結城嘉朗

宮崎県延岡市の沖合に浮かぶ離島、島浦島で水産養殖業をしています。 育てているのは、カンパチ、シマアジ、マダイ、イサキ、メジナ、カワハギなど。 福岡のスーパーの水産部で5年働き、実家の結城水産を継ぐために島に戻りました。 島の若手漁師数名で島おこしも頑張ってます。

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