平塚漁協が取り組んだ第6次産業の布石 その10

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さて前回からの続きです。
「地元の魚をもっと様々な人々に知ってもらいたい」とそれぞれ活動をしていた平塚漁協と株式会社ロコロジは、お互い一緒の方向性を知ることになります。
そして両者が話し合った結果、「平塚の魚を使った食堂」をつくることになりました。

最初の構想としてロコロジはレストランの形態ではなく、港の近く魚の加工場を設けることにしていましたが、これは市場では上がらない規格外の“低利用魚”を活用しようという思惑があったのでした。
そして平塚漁協はロコロジの案を受けて、漁港から直接買い付けができるレストランの提案があり両者は合意に至り、「平塚食堂」の設立のスキームが構築されました。

そして2013年6月1日、平塚漁協が申請していた「平塚漁港で水揚される魚の販路拡大と新商品開発による地産地消促進事業」が農林水産省より6次産業化・地産地消法に基づく総合化事業計画として認定されたので、平塚漁協の設立は第6次産業事業のスタートラインに立つ運びとなりました。

平塚食堂の開店にあたり、特に重要なことは食堂の立地場所の選定でした。
平塚漁港で獲れたての魚を出す店として、駅前や商業地では人が集まるかもしれないが説得力がありません。
最終的に漁協に近い茅ヶ崎から大磯に至る国道134号線の側道に決定しましたが、駅や住宅地から離れていて、組合員の中には「食堂の周辺には国道に面したファミレスもあるし、果たしてこんなところに食堂を作ってもお客さんは来るのだろうか?」という声もありました。
ロコロジ代表取締役常盤氏は、この“平塚食堂”はここで獲れたての新鮮な魚を料理するということが第一命題ですので、やろうと思っていることと内容が一致していることが全てで、そういった意味では決定した“平塚漁協近く”という場所は、事業目的に対して決して悪い場所ではないという目論見があったのです。

2014年4月に平塚食堂がオープンしましたが、食堂はオープン直後から大盛況、休日は長者の列、平日も常にほぼ満席という状況です。
そしてあまりの大盛況ぶりに食材が追い付かず、夜の営業は見合わせになるほどでした。
食堂の設置場所は常盤氏の言葉どおり、飲食店のテーマに沿った立地の重要性が裏付けされたのです。
画像出典元:http://manoago.com/blog-entry-2670.html

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この記事の著者

サカマ

旬の魚、魚の調理方法から、漁港、産地のレポート、記事など、魚に関わる様々な情報を発信していきます。

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