日本の特定第3種漁港について


日本は360度海に囲まれた水産国です。海に面したあらゆる箇所で、漁業に関した港があります。現在のように近代的な漁港ができる前は、河口や浜辺で船からの水揚げが行われていました。

そこには船溜まりや船着き場がみられましたが、漁業生産基盤としては貧弱なものでした。漁具の開発や改良と漁船の動力化や大型化によって、生産性が高まるとともに、船着き場だった施設が、インフラ整備され、電力や水道、ガスなどの設備が充実され、近代的な漁港に発展してきました。

漁港は漁業のみならず、地域の産業振興のため、工業などの工場や、製品の輸送や貿易など、商業活動の重要な拠点としても発展してきました。漁港の整備に伴って、産業用の港も併設され、ともに発展していく様子が見てとれます。

漁港漁場整備法によると、漁港は「天然または人工の漁業根拠地となる水域及び陸域並びに施設の総合体」と定義され、市町村長、知事、大臣がその種類を指定します。

第1種漁港:利用範囲が地元の漁業を主とするもの。
第2種漁港:利用範囲が第1種より広く、第3種に属さないもの。
第3種漁港:利用範囲が全国的なもの。
第4種漁港:離島や辺地にあって、漁業の開発または避難上必要とされるもの。
特定第3種漁港:第3種のうち、振興上特に重要な漁港。・・・全国で13漁港あります。

・八戸漁港・・・青森県八戸市
・気仙沼漁港・・宮城県気仙沼市
・石巻漁港・・・宮城県石巻市
・塩釜漁港・・・宮城県塩竃市
・銚子漁港・・・千葉県銚子市
・三崎漁港・・・神奈川県三浦市
・焼津漁港・・・静岡県焼津市
・境漁港・・・・鳥取県境港市
・浜田漁港・・・島根県浜田市
・下関漁港・・・山口県下関市
・博多漁港・・・福岡県福岡市
・長崎漁港・・・長崎県長崎市
・枕崎漁港・・・鹿児島県枕崎市

平成26(2014年)年4月1日現在で、全国に漁港は2909港あります。このうち特定第3種漁港は13港あります。13港で全体の水揚げ量の30%を占めています。特に遠洋漁業に限ってみれば全体の90%を占めています。特定第3漁港は遠洋漁業の基地としての役割を果たしています。

一般的な漁港と違って、漁師さんたちは一度漁に出ると数か月は帰らないという場合が多く、一般的な漁港とは違った趣があります。遠洋漁業と言えば代表的な魚介はマグロとカツオでしょう。

漁師町に都会からのUターンやIターン移住者を促進するための定住支援があるのをご存じでしょうか。人口の流出を防ぎ、農業や漁業を希望する人を対象に支援活動を行っています。

地方自治体にとって人口減は税収だけでなく、国からの交付金も減るため財政面で困難を期することにつながります。できれば若い人たちの移住を望んでいるのです。気になる漁港があればそれぞれのホームペジで調べてみることをお勧めします。

重要な漁港は将来の日本のためにも、地域発展のためにも、過疎化を防ぎ、ますますの発展に期待したいものです。いつでもおいしい魚が食べられるためにも。

 

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