マダイあれこれ その4

日本ではマダイが古くから縁起がよく格式がある魚とされていますが、さて海外ではマダイと言う魚はどんな価値があるのでしょうか。

まず、お隣の中国では日本のマダイのように縁起があって祭事で使われる魚は「鯉」でして、淡水の鯉が黄河の竜門を超えて「龍」なったという言い伝えがあるそうです。
そしてマダイなのですが、一般的に日本とは全く逆の評価で「屍の肉を貪る魚」と言われており、下等魚として見向きもされていないという話を聞きますが、調べてみるとそんな記述はなかなか見つからないのです。
確かにマダイは色んな魚介類を捕食して生活している魚で、甲殻類や貝類の殻さえも砕いてしまう強靭な歯を持っており食い意地がある魚として見られています。

中国の鯛を取り上げている様々なホームページを見ていると、山東省地方(青島市があります)では最も高価で有名な食材であることや、早春のマダイは味が特にいいので是非食べてみてなど好意的に鯛を捉えた情報が多々ありますが、いずれも海岸部からの情報です。
そして面白いことがあります。
「屍の肉を貪る魚」と言われている一方で、中国沿岸部(特に福建省・広東省・浙江省)では鯛のことを「加吉魚」と呼ばれています。
そのつながりで「加級魚」「嘉魚」という呼び名もありますが、加級とは官吏が昇進すること、そして嘉はおめでたいという意があり、日本と同じくマダイは縁起がいい魚とされているのです。
中国での有名な鯛料理と言えば、食材の新鮮さを重視してあっさりとした味わいが特徴の「干蒸加吉魚」でしょうか。

中国と並んで名高い食文化のフランスではマダイを「貪欲な下魚」と呼ばれており、とても価値が低い魚として扱われています。
フランス料理ではマトウダイやヒメジ、カサゴなどが好まれていますが、フランス料理でマダイを使ったものを検索すると結構出てきます。
さてこのマダイ料理はフランスでも普通に食されるものなのか、日本で創作されたものなのか疑問が残ります。

他にもアメリカやオーストラリアでのマダイの扱いについてですが、一般的な食用魚としては流通されていない模様です。
淡白な味わいが好みに合わないとのことです。

恥ずかしながら、私はこれまでマダイは全世界的でメジャーな魚と思っており、日本以外では余り食用として供されていないことは驚きでした。
しかしながら、すっかり全世界的に認知された日本食では欠かせないマダイを使った料理が美味しいということが浸透しつつあります。

画像出典元:http://www.bionet.jp/2009/04/sakuradai/

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