鯖街道、そしておいしいサバのお話 その1

北陸・福井県小浜市に位置する小浜漁港。
当SAKAMAに於きましても、こちらで水揚げされた素敵な海の幸をいつもご紹介いたしております。
この小浜漁港は大変古い歴史を持つ名門の漁港で、また江戸時代は上方(大阪)から北海道間を商取引しながら運航していた北前船の寄港地でもありました。
漁港に面した若狭湾沖合は寒流と暖流が交り合って、海洋中の栄養がとても豊富で絶好の漁場となっています。

小浜漁港で水揚げされるもので非常に有名なものといえば“アマダイ”ではないでしょうか。
アマダイの身は柔らかいので網を使わず、底延縄という昔から引き継がれている漁法で釣り上げられ、魚の体に傷が付かないように丁寧に延縄を引きよせて釣り上げられます。
若狭湾で水揚げされたアマダイは“若狭ぐじ”というブランドで名高く、繊細で美しい和食料理の極みである京料理の材料として欠かせられないものです。
丁寧に扱われた若狭ぐじは京都へ通じる“鯖街道”を通って、京都市内の料亭や割烹に運ばれてゆきます。

さて鯖街道なのですが、歴史は大変古くに古代まで遡ります。
小浜市若狭から京都市左京区出町柳まで18里(72キロ)の距離があり、18里街道という呼び名がありました。
「京は遠ても18里」という言葉がありますが、京都という朝廷が遠い存在としても距離としては遠くないという二つの意味合いがあるのでした。
若狭国から京都に向けた流通ルートで正式には「若狭街道」と呼ばれておりますが、当時鯖街道と呼ばれていた道のりは実は5通りあったといいます。

物流で最も使われていた道のりは小浜から福井と滋賀の県境にある熊川宿、滋賀県朽木村、京都大原を経て出町柳に向かうというものでした。
人の往来が多いこともあり街道周辺は整備されており、熊川の宿場町や馬で大きな荷物を運ぶための“馬借”という輸送業者が存在していました。
他にも京都への最短コースである針畑峠(小浜市南部の上根来から滋賀県高島市に至る標高約830mの峠)や、琵琶湖に出て船で京に向かうという水路もありました。

鯖街道の京都側起点の出町柳は、今の“出町商店街”あたりになります。
当時の出町商店街は、酒や醤油などの醸造業や砂糖問屋が並んでいた問屋街で小売店はなかったといいます。
鯖街道を京に進んできた若狭の行商人はここで荷ほどきをして、烏丸の錦市場へ売りに出掛けていました。

画像出典元:http://xn--n8j2b9an11asa2ay61dyct818g.com/yaseruhorumon/saba.html

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鯖街道、そしておいしいサバのお話 その2

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