静岡県の桜えび秋漁まっさかり


日本では唯一桜エビの産地となっている静岡県。中でも最大の水揚げを誇るのが由比漁港です。ここでは桜えび漁が真っ最中とのことです。新鮮さが命の生桜えびを味わいに、食通が由比漁港に集結しているようです。

桜えびは静岡県の駿河湾深海に生息し、100%ここで水揚げされるようです。新鮮さが命の生桜えびは、透き通った体で味は甘くとろけるような味わいです。

駿河湾には富士山の雪解け水が海水と混ざり合い、栄養豊富なプランクトンが集まります。夜になると桜えびは深海から駿河湾沿岸部の水深20~30mの表層に浮上します。

この時をねらって由比漁港から出港したエビ漁船は、夜半から早朝にかけて桜えび漁をするのです。

桜えびは繊細な生き物で、輸送中に酸欠となってストレスがかかると、アンモニアが発生し、輸送が困難になります。このため県外から生桜えびを手に入れることは困難となっていました。

輸送技術の高まった現在では、首都圏のスーパーにも出回るようになってきました。しかし本当の美味しさは産地で食べる味には遠く及ばないようです。

桜えびは体長40㎜前後で、体は透明で甲に赤い色素を多く持ち、成体は透き通ったピンク色をしており、これが桜えびの名の由来となっています。

産卵期は夏で孵化後1年で成熟し、寿命は15ヶ月ほどといわれており、産卵後2~3か月で寿命は終わります。

日本では駿河湾とその近接の東京湾・相模湾に分布していますが、漁獲の対象は駿河湾のみとなっています。

桜えびの漁期は4月~6月と、10月から12月の2回の漁期があります。

桜えびは生桜えびと天日干し桜えびとして味わえます。

生桜えびは口に含んだ瞬間に、桜えび特有の甘みと旨味が口いっぱいに広がります。この小さな可愛いエビのどこにこんなおいしさがあるのかと思えるほどの味わいです。

天日干し桜えびは生とは全く異なった美味しさがあります。アワビやホタテなどでも乾燥させることによって味わいは倍増します。

科学的にも証明されていますが、水分が抜けることによって旨味が凝縮されます。これはタンパク質がアミノ酸に分解されてうまみ成分が増えるからです。

2015年12月8日の共同通信によると、「桜えびの秋漁まっさかり」と銘打って、静岡県の由比漁港を紹介しています。

由比漁港では獲れたての生桜えびが味わえる。そこでは漁師めし食堂の「浜かきあげや」があって、「漁師の沖漬け丼」や名物の「かき揚げ」を紹介していました。

我が家では生の桜えびは滅多にお目にかかりませんが、干し桜えびは常備しています。関西は粉もの文化と言われますが、鉄板を使ったお好み焼きをはじめタコ焼きや、うどんなども焼いて桜えびがチラされています。当然ですがチラシ寿司にも。

桜えびで一句

桜えび 干し上げて 富士 仰ぎけり      塚本栄一
桜えび すしに散らして 今日ありぬ      細見綾子
無住寺の 縁に干されて 桜えび        森重暁

画像出典元:http://himonozanmai.blog74.fc2.com/blog-category-19.html

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